腎盂とは尿の溜まるところ
通常、腎盂や尿管には細菌が存在しませんが、そこに何らかの原因で細菌が侵入することで発症するのが急性腎盂腎炎なのです。
つまり細菌の侵入さえあれば、誰でもなる恐れがあるというわけです。
こうした急性腎盂腎炎については、あらかじめ知識を頭に入れておき、万が一の際に早急な対応ができる状態を整えておきましょう。
馴染みがないにもかかわらず誰でもなる恐れのある病気こそしっかりと理解を進めておくべきです。
腎盂とは
急性腎盂腎炎で細菌に感染するのは主に腎盂という部位になります。
腎盂とは、腎臓と尿管の間に位置するもので、腎臓で作られた尿が一時的に蓄積する場所になります。
その後、尿は尿管を通って膀胱に溜まり、排出を待ちます。
こうした腎盂については、通常であれば細菌が存在しません。
しかし尿道から侵入した細菌が腎盂まで到達することで炎症を起こす場合があるのです。
これが急性腎盂腎炎となります。
一方で細菌が膀胱で炎症を起こした場合は膀胱炎になります。
このように急性腎盂腎炎は膀胱よりも奥まった部位で起こる細菌による炎症なのですね。
一般的に細菌は排出される
このように急性腎盂腎炎は細菌が尿道から侵入して腎盂にまで到達することで起こりますが、通常の健康な状態であれば細菌が尿道に侵入しても排尿により体の外に排出され、また免疫があるため腎盂腎炎は起こりません。
つまり排尿や免疫に支障をきたしているときに細菌が侵入することで急性腎盂腎炎は起こるのです。
例えば、以下のような病気を有している場合、急性腎盂腎炎は起こりやすくなります。
- 前立腺肥大症
- 神経因性膀胱
- 尿路結石
- 糖尿病
急性腎盂腎炎を繰り返す場合は、これらの病気の有無をチェックし、根本的な治療が必要となります。
あなたも急性腎盂腎炎を繰り返す場合は、他の病気を疑ってみてください。
以上のように急性腎盂腎炎は腎盂に細菌が侵入することで起こる病気です。体が健康な状態であれば、起こることは決して多くありませんが、細菌感染が原因である以上誰にでも起こる可能性があるのも事実となります。
こうした急性腎盂腎炎については、他の病気があることで繰り返す場合もあるため、そうした他の病気の有無も含めて検査・治療をしていく必要があります。