ふるさと納税は地方の魅力を知るきっかけとなる
そのため、ふるさと納税の制度は全国の納税者に地方自治体の魅力をアピールすることのできる絶好の場となっているのです。
これはふるさと納税という制度のそもそもの理念の1つでもあります。
地方自治体が魅力を全国にアピールしていくことに取り組むようになると、自治体同士の競争も白熱し、それがさらに魅力を高めるきっかけとなるという好循環を生むのです。
人口が東京に集中する現代においてこそ、ふるさと納税の果たす役割は大きいといえるでしょう。
納税者が地方に目を向ける機会は少なかった
これまでふるさと納税のように画一的なプラットフォームを用いて全国に地方自治体に目を向ける「場所」というものは決して多くありませんでした。
一時期こそ「地域活性化・地域再生」などといったワードが流行りましたが、それは多くの国民にとっては他人の庭での出来事だったのです。
なぜならば、地域が活性化することによって国民に直接的な恩恵があるわけではなかったためです。
しかしふるさと納税は違います。
自ら選択した地方自治体に寄附を行うことで、実質2,000円で返礼品を得る機会があるためです。
このようにふるさと納税は納税者が地方自治体に目を向ける大きなきっかけとなっています。
目を向けられることで激化する自治体の競争
このようにしてふるさと納税をきっかけとして、納税者は地方自治体に目を向けるようになりました。
そのため地方自治体も改めて魅力を全国にアピールしていくことの重要性を意識し始めています。
ふるさと納税の制度においては、納税者から寄付金を受け取ることができるため、地方自治体としても大きなメリットがあるのです。
また全国から目を向けられることとなった地方自治体は、地域のあり方についても今まで以上に頭を止ませていくこととなるでしょう。
ふるさと納税がきっかけとなり、まさに地域の活性化が実現される可能性が高くなっているのです。
以上のように、ふるさと納税には目的の一つとして「納税者が地方自治体に目を向け、それにより地域の活性化を目指す」というものがあります。現在はまだまだ制度についての規則や制限もしっかりと固まっていない状況ですが、国民の目が東京一点ではなく地域にも向けられることの意義は大きいでしょう。