痛みだけで痛風と判断するのは危険
それこそ「足に激痛が起こる」という点は、痛風を経験したことがなくても多くの人が知っているでしょう。
しかし痛風を素人が自己判断するのは危険が伴います。
それはそもそも痛風が合併症を引き起こす恐れがあり、また痛風と似た症状を起こす他の病気が存在しているためです。
そのため痛風と思われる症状があった場合は迅速に専門医の診察を受け、適切な治療を開始していきましょう。
はじめに正常な尿酸値を確認
痛風の原因は体内にある尿酸です。
また尿酸は原則として誰しも有しているものであるため、尿酸があるだけで痛風になるわけではありません。
あくまで正常な範囲を超えて尿酸の値が高くなることが危険なのです。
そのため、ここでは正常な尿酸値を確認しておきましょう。
尿酸値については、男女共に「7.0mg/dL」が大きな基準となります。
この範囲におさまる値であれば、尿酸値は正常となります。
なぜ7.0mg/dLかというと、この値は血漿の中に溶ける尿酸の量を示しているのです。
つまりこの値を超えると、尿酸が溶けなくなり、結晶を作り痛風を引き起こすのです。
痛風の診断基準
痛風を検査する際は、まず医師から問診が行われます。
また血液検査などを行い、総合的な判断により痛風か否かを決定していきます。
以下は痛風の診察の際に医師が用いる診断基準です。
- 血液検査で尿酸値が高くなっている
- 症状のピークが1日以内にくる
- 関節が腫れる
- 関節が赤くなる
- 一度にひとつの関節に症状が起きる
- 足の親指の付け根に激痛がある
- 足首に激痛がある
- 以前にも同じような激痛に襲われた
痛風は不規則に繰り返すものであり、また痛みと腫れが同時に起こることが多いため、上記のような診断基準が用いられています。
ただし素人が上記の診断基準を用いて自己判断をすると、他の病気を見逃す恐れがあり、危険です。
痛風を疑った場合は、すぐに診察を受けるようにしましょう。
以上のように、痛風は体内にある尿酸の値を一つの基準として診断がなされています。それは血液検査によりわかるもので、問診と併せて専門医は痛風か否かを判断していくのです。
しかしいくら診断基準があるといっても、素人が痛風を自己判断するのは危険です。そのため痛風を疑う症状があった場合は専門医の診察を受け、適切な治療を開始しましょう。