ふるさと納税を介して国民が税制を意識するようになる
特に企業で働いているサラリーマンの場合、所得税や住民税については企業が全て事務手続きを行ってくれるため、ほとんど意識せずとも大きな不便はありませんでした。
しかし、平成27年に相続税の制度が改正されたこともあり、今度は富裕層でなくとも税の仕組みを知る必要がでてきています。
そういったニーズに応えるように登場したのがふるさと納税なのです。
ふるさと納税を利用することで、それまで税制に無頓着であった人々が税金を意識するようになります。
多くの国民にとって自動化されていた税制
従来、多くの人にとって納税は自動化された仕組みの中で行われるものでした。
それこそ経費や確定申告といったものは自営業者であれば意識していましたが、企業に雇われて働くサラリーマンには無縁の話です。
また相続税対策は一部の富裕層に限られた話であることが多かったのです。
このようにそもそも国民の大半が税金に無頓着でいられたのは、そもそもの仕組みが自動化されているためだったのです。
それこそ普段の生活の中で多くの人が意識するものは消費税のみという状況でした。
しかし、このような状況は未来においてリスクをはらんでいます。
今後、日本はますます高齢化が進み、年金制度の行く末にも不透明な部分が出てきています。
こういった状況の中で、国民一人ひとりが正しい税知識を持つことの重要性は高くなっているのです。
ふるさと納税をきっかけに税制度を知る
ふるさと納税においては、地方自治体に寄附を行うことで税金から還付および控除がなされます。
ふるさと納税という制度こそ新しいものですが、確定申告を経て寄付金の一部が税金から控除されるという仕組み自体は従来から存在していました。
ふるさと納税の制度が国民に認知されたことにより、確定申告の仕組みやメリットにまで国民の目が向けられるようになったのです。
今後、サラリーマンとして働く人であっても投資活動を行うことは増えていくでしょう。
その中で税制度への意識が高まることは歓迎されるものなのです。
以上のように、ふるさと納税は税制へと国民の目を向ける役割を果たしています。これもふるさと納税の目的の一つなのですね。今後、多くの国民が税についての知識を高めることで、豊かな生活を過ごすことができるようになるかもしれません。