肝臓の検査は複雑
肝臓はアルコールを分解するだけの臓器ではないのですね。
そのため肝臓の検査および診断についても様々なものが用いられます。
中には専門的な知識がないと理解できないものも多いですが、大まかな検査方法と大まかな費用を知っておくことは生活に役立つはずです。
酵素から肝臓の状態を検査する方法
肝臓の異常を感知するためには様々な方法がありますが、体内の酵素を用いた検査は一般的です。
これらの検査は血液をとって含有物を調べることになるため、患者への負担は小さくて済みます。
また一般的に2,000円~3,000円で行うことができます。
実際に数値をみていく酵素や分解産物としては以下のものが代表的です。
- GOT
- GPT
- γ-GTP
- アルカリフォスファターゼ
- 総ビリルビン
- アルブミン
それぞれについての詳しい説明はあまりに複雑なため避けますが、血液検査などであなたの体内の酵素や分解産物の状態をチェックすることで、肝臓の異常を発見することができるのです。
また複数の検査を合わせて行うことで、肝臓病のみならず骨疾患などを発見することにもつながります。
肝がんの発見に繋がる腫瘍マーカー
肝がんとの関係で重要になるのが「腫瘍マーカー」という指標です。
こちらは体内にがんがあると、特定の数値が高値となるものです。
つまりあなたに肝がんがあると、特定のたんぱく質が体内に増え、それが腫瘍マーカーの数値として表れるのです。
肝がんの場合は以下の3つのたんぱく質が体内で増えることがわかっています。
- アルファ・フェトプロテイン
- PIVKA-Ⅱ
- AFP-L3分画
これを血液の中から検出することで肝がんの検査が行われます。
こちらも血液検査に該当するものではあるため、一般的には2,000円~3,000円で受けることができます。
CT検査も効果的
また肝臓を観察する方法としてはCT検査も効果的です。
CTの場合は肝臓を数mmきざみで輪切りにした画像を取得することができるため、血液検査だけではわからないような病気をチェックすることができます。
CTの費用は病院ごとに異なりますが、一般的には10,000円から20,000円程度で肝臓の検査をすることができます。
以上のように、体内で複数の働きをする肝臓については様々な手法で検査が試みられています。血液検査は比較的安価で行うことができますが、肝臓が沈黙の臓器であることを考慮すると必要な場合はCTなども積極的に受けていく必要があるでしょう。