肝硬変そのものを直接治療するのは難しい
肝臓は高い治癒力を持ちますが、炎症を繰り返すことで次第にたんぱく質が溜まり繊維化してしまうのです。
この状態が肝硬変です。
このような肝硬変は最終的に肝不全につながる恐れがあり注意が必要です。
しかし薬剤などで肝硬変の状態を直接治すことは難しくなっています。
そのため肝硬変の治療に際しては、肝炎を進行させる根本的な原因の治療が用いられる場合が多くなっています。
肝炎を進行させる根本的原因に対する治療
それでは肝硬変の治療につながるものについて確認していきましょう。
そもそも肝硬変につながる肝炎の原因には大きく分けて以下の3つがあります。
- ウイルス
- 生活習慣
- アルコール
それでは、それぞれについての治療方法を確認していきましょう。
ウイルスによる肝硬変
ウイルスによる肝炎は進行することで肝硬変につながります。
そしてウイルスによる肝炎は抗ウィルス薬を用いて治療していきます。
つまり肝炎の原因そのものを治療することとなります。
生活習慣による肝硬変
生活習慣による肝炎で問題となるのは、多くの場合は脂肪です。
つまり脂肪を摂取しすぎることで脂肪肝となるのです。
それが肝硬変リスクを高めます。
こういった脂肪肝については、生活習慣を改善することで対応していきます。
その際に注意すべきは、糖質を摂取しすぎないことです。
また一見すると健康的と考えられる果物の果糖にも注意が必要となります。
これらが肝臓において中性脂肪になりやすいのです。
このように脂肪肝に対しては、食生活を見直すことが第一の治療となります。
アルコールによる肝硬変
アルコールによる肝硬変についても、アルコール摂取量を見直すことが重要となります。
少量であっても毎日お酒を飲んでいる場合は、休肝日を週に3日程度は作ってください。
肝移植
肝移植は肝硬変に対する治療の中で最後の手段ということができます。
肝移植は、生きた人間から肝臓の一部を切り出し、それを移植用の臓器として用います。
非常に大掛かりな手術になるため、まずはその他の方法で肝硬変に対応していきましょう。
このように肝硬変そのものを治療する方法は決して多くないため、まずは肝臓に負担をかけている根本的な原因を治療していくこととなります。
あなたの肝硬変が何によってもたらされたかにより治療補法は変わるため、専門医と相談してみてください。