脂肪肝はそれだけで死に至るような病気ではない
そして、従来は脂肪が蓄積するだけなので、脂肪肝だけで危険な病気であるとは考えられていませんでした。
いわば肥満の一つと考えられていたのですね。
しかし昨今は生活習慣病への理解も広がり、肥満だけでなく脂肪肝も一定のリスクのある病気とみなされています。
このような脂肪肝については、明確な症状が表れないことから、検査によるチェックが欠かせません。
しかし小さいながらも一定の症状はあるため、まずはそれらを頭に入れておきましょう。
脂肪肝の症状
前述したとおり明確な症状のない脂肪肝ですが、細かなものとしては以下のような症状が表れる場合があります。
- 疲れやすくなる
- 肩がこる
- 首がこる
- 頭がぼーっとする
こうした小さな症状は、いずれも血液の状態が悪くなっていることに由来します。
つまり脂肪が蓄積しやすい生活を送っていることで、肝臓に脂肪が蓄積するのと並行して血液がドロドロした状態になっていくため、全身の血流が悪くなり、上記の症状が表れるのです。
そのため脂肪肝独自の症状というよりは、脂肪肝の原因となる脂肪の蓄積による症状ということができますね。
また脂肪肝には特に痛みなどもありません。
そのため血液検査などを利用して血液の状態をチェックし、それをあわせて小さな症状から肝臓の状態悪化を見つけていく必要があります。
血液がドロドロになるのを避けよう
脂肪肝や血液の状態を改善するためには、第一に食事に注意する必要があります。
その際、「脂肪肝」という名前から脂質に注意しなければならないと考えがちですが、日本人の脂肪肝の多くは糖質によるもたらされています。
日本人は主食として米をよく食べるため、糖質を過剰摂取しやすい環境にあるのですね。
また米のみならず、お酒、果物、揚げ物にも糖質がよく含まれています。
こうしたものを減らし、緑黄色野菜、海藻類、豆類を中心にした献立を作ることが脂肪肝や血液の状態を改善するのです。
以上のように、脂肪肝には明確な症状がないため、症状から簡単に病気を見抜くことができません。しかし小さな症状はあるので、日々の食生活に気を付けながら脂肪肝と血液の状態を改善していきましょう。
そうすることで生活習慣病を予防することができ、あなたの健康を長きにわたって維持できるのです。過去には無害と考えられていた脂肪肝ですが、現代では予防改善すべき病気の一つです。