低血圧と勘違いされやすい貧血
このような貧血には、特有に目立つ大きな症状がないことが多いです。
しかし貧血状態が慢性的に続くと、心臓は全身に酸素を供給しようと過剰に働くようになり、心肥大の恐れがあります。
つまり自身が貧血の状態にあるか否かはなるべく早期に発見する必要があり、慢性的なものの場合は治療が必要となるのです。貧血の症状は見抜きにくいものも多いので、普段から注意していきましょう。
貧血なのか、低血圧なのか
貧血の症状というと、めまい、ふらつき、失神などを思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし、これらはどちらかというと低血圧のせいで上半身の血液が不足することで起こりやすいものです。
つまり低血圧の症状なのですね。
これに対して貧血の症状は以下のものが代表的です。
- 倦怠感
- だるさ
- 疲れやすさ
- 頭痛
- 肩こり
- 朝起きることができない
- 動悸
いずれも理由なく起こっているように感じることも多いです。
特に忙しく働いている場合は、単なる疲れのせいだと考えてしまうため注意が必要です。
あなたが疲れのせいだと気にしないふりをしている諸症状は、実は貧血のせいなのかもしれません。
妊娠中の女性は貧血に要注意
このように一見するとわかりにくい症状をもつ貧血ですが、妊娠中の女性は特に注意をする必要があります。
そもそも妊娠中は体内の血液が不足しやすくなり、また妊娠中に貧血が起こると出産時の出血が増える恐れがあるためです。
さらに産後の回復の遅れ、母乳を作りにくくなるなどの症状を伴うこともあります。
このような貧血を防ぐためには、栄養素をバランスよく摂取することが何よりも大切です。
妊娠中は食べられなくなるものも増えますが、胎児および自身の体のためになるべく様々な食材を摂取していきましょう。
貧血は鉄のみならずビタミンの不足によって起こることもあるため、鉄分だけを重点的に摂取しても貧血を起こす恐れがあります。
やはり様々な食材から満遍なく栄養素を摂取していく必要があるのです。
以上のように貧血の症状は低血圧と勘違いされやすい特徴があります。貧血の症状自体は単なる疲れとの誤認も多いため、理由のないだるさや頭痛が長く続く場合は一度貧血を疑ってみましょう。特に妊娠中の貧血は母体と胎児に悪影響を及ぼすこともあるため、普段から様々な栄養素をバランスよく摂取しておく必要があります。