脳のどの部位に異常が起こるかで発作の種類が変わる
3つの発作
てんかんの代表的な症状は発作です。そして、てんかんの発作には大きく分けて3つのタイプがあります。
そして、どのような発作が起きたか知っておくことは、具体的にどのような治療を行うかを決定づける上で非常に重要です。
そのためてんかんと思われる発作が起きた場合は、家族の協力を得ながら症状をメモしておきましょう。
それが迅速な治療の第一歩となります。
てんかんの3つの発作
てんかんには大きく分けて以下の3つのタイプの発作があります。
てんかんの3つのタイプ
- 単純部分発作
- 複雑部分発作
- 全般発作
まずはそれぞれの発作の特徴をおさえておきましょう。
単純部分発作
単純部分発作は意識を失わないタイプの発作となります。
具体的に以下のような症状を伴います。
単純部分発作の症状
- 体の一部の痙攣
- 体の一部が勝手な動作をおこす
- 体の痺れ
- 視覚や聴覚の異常
- 嘔吐
- 腹痛
- 動悸
- 時間感覚の喪失
- 幻聴
- 不安感
このように単純部分発作であっても、てんかんの症状は非常に幅広くなります。
複雑部分発作
複雑部分発作は、脳などの部分に不調和が起きるかにより症状が異なります。
脳の複数の部分に不調和が起きると、後述する全般発作に近しいものにもなり得ます。
前頭葉に発作が起きた場合は、急に大きな声を出したり、体のコントロールがきかなくなったりします。
一方で側頭葉に発作が起きると、意識を失うことがあります。
ただし、比較的短い時間で意識が回復することが多くなります。
このような複雑部分発作の場合、発作の最中は本人に記憶がなくなることも多いです。
全般発作
全般発作は、脳の全体に電気信号の不調和が起きるものです。
そのため症状は以下のように幅広くなります。
全般発作の症状
- 意識を失う
- 体が動かなくなる
- 両手両足がぴくぴく動く
- 全身が固くつっぱる
- 全身のけいれん
- 全身の力が抜け、その場に崩れ落ちる
全般発作は単純発作と比較して、症状が重篤になることが多くなります。
そのため気絶も含めて、日常生活に支障をきたすことも多いです。
まとめ
以上のように、てんかんの症状は脳のどの部位に電気信号の不調和が起きるかによって異なります。単純発作は脳の一部に不調和が起き、全般発作は脳の大部分に不調和が起きるものと理解しておきましょう。
以上のように、てんかんの症状は脳のどの部位に電気信号の不調和が起きるかによって異なります。単純発作は脳の一部に不調和が起き、全般発作は脳の大部分に不調和が起きるものと理解しておきましょう。
中には意識を失うものもあるため、車の運転や水泳などはてんかんとの関係で注意が必要となります。あなたの身にてんかんと思われる症状が起こった際は、早期に専門医を受診しましょう。