狭心症は自覚症状ではなく検査で発見する
それでいて、いずれは心筋梗塞に繋がる恐れがある点が狭心症の怖いところです。
このような狭心症を早期に発見するためには、自覚症状に頼らずに定期的に検査をしていく必要があります。
狭心症は心臓にある冠動脈に起こる病気であるため、検査の方法としては心臓そのものの検査と血液に対する検査があります。
血液検査
狭心症は結局のところ動脈硬化の進行により起こります。
そのため血液検査から狭心症の状態を間接的に診断していくことも可能となっています。
血液検査では、血中の脂肪濃度を検査することができ、また、動脈硬化に繋がる恐れのある糖尿病の検査も可能です。
さらには心筋マーカーという、心臓の筋肉が傷ついた際に上昇する物質の値を調べることもできます。
血液検査は心臓そのものについての検査でこそありませんが、血を採るだけで行うことができ、コストが小さいところに大きな特徴があります。
心電図検査
狭心症を検査する場合、心電図検査はよく用いられます。
心電図検査には大きく以下の3つの種類があります。
- 標準12誘導心電図
- ホルター心電図
- 運動負荷心電図
標準12誘導心電図は簡易的なものであり、少ない負担で心電図を簡単に検査することができます、一方で、心電図を計っている間に異常が起きない場合は狭心症の状態を正確に把握することができないというデメリットも持っています。
これに対してホルター心電図は体に電極を張り付けた状態で24時間生活しつつ検査を行うものであり、標準12誘導心電図と比較すると高い精度で心臓の異常を発見することができます。
冠動脈造影検査
冠動脈造影検査は手足の付け根の血管にカテーテルを挿入し、それを冠動脈の近くまで延ばして行うものです。
そして、カテーテルを利用して冠動脈に造影剤を流し込み、造影装置を使って冠動脈の状態を検査します。
冠動脈がどれだけ狭くなっているかを正確に把握することができるため、狭心症の状態を知るために効果的な検査方法となっています。
狭心症を具体的に治療していく場合、冠動脈にカテーテルを通して血液の通り道を確保するような外科的な手法が用いられることがあります。
その際も、手術の前段階として冠動脈の状態を正確に把握することのできる動脈造影検査が用いられます。
医師の診察を受けて、あなたに合った検査を行う
狭心症の検査には様々な種類がありますが、実際にどの検査を受けるかは医師の診察を受けた上で決めていくこととなります。
検査の中には体に負担のかかるものもあるため、症状や年齢と合わせてあなたに合った検査方法を選ぶ必要があるのです。
以上のように自覚症状のない狭心症については、検査を用いて定期的にチェックしていく必要があります。そうすることで、病気の早期発見に繋がるのです。特に40代以降は積極的に検査をしていくことをお勧めします。