薬には頭痛をおさえるものと予防するものがある
しかしながら頭痛が3時間程度でおさまることもあり、多くの人は片頭痛に対して積極的な治療をしていないのが現実です。
しかし片頭痛は日々の生産性を低下させるものでもあるため、なるべく早く治療を開始して、頭痛との上手な付き合い方を身に着けるべきです。
片頭痛の治療は薬物治療を中心に行われますが、頭痛の痛みをおさえるものと、頭痛自体を予防するものがあるところがポイントです。
頭痛の痛みをおさえる薬物治療
こちらの治療は実際に頭痛が起きた際に、薬物を利用して痛みなどの症状をおさえるものです。
また薬物治療で痛みのみならず、吐き気や光過敏をおさえることも可能です。
具体的に用いられるものには、以下があります。
・消炎鎮痛剤
・エルゴタミン製剤
・トリプタン系薬剤
消炎鎮痛剤はその名の通り、炎症と痛みをおさえるものです。
そして片頭痛がある場合に最もよく使われるものです。
しかし他の2つと比較して効果は必ずしも強くないため、症状の重い片頭痛に対してはあまり使用されません。
エルゴタミン製剤は血管の収縮作用を持つ薬剤です。
片頭痛の原因は脳の血管が拡張して三叉神経を圧迫することと考えられているため、効果があるのです。
しかしエルゴタミン製剤はどちらかというと、片頭痛の前兆があったときの服用に向いています。
また子宮を収縮させる効果もあるため、女性は服用することができません。
最後のトリプタン系薬剤は、血管と三叉神経の両方に効果のある薬です。
つまり血管を収縮させ、三叉神経から痛みの原因となるペプチドの放出を抑制するのです。
このため片頭痛に関する薬剤としては比較的高い効果を発揮します。
これらの薬物治療は、受診料とあわせて3,000円程度から始めることができます。
予防薬を使おう
上記以外にも片頭痛については予防薬が用いられることも多くなっています。
つまり片頭痛が起こりそうな状況で予防薬を用いることで、そもそも頭痛が起こるのを防ぐ取組みです。
具体的には以下のような薬が用いられます。
・β遮断薬
・カルシウム拮抗剤
どちらも血圧を下げて、脳の血管の拡張を防いでいこうとするものです。
以上のように片頭痛についての治療は薬物治療が中心となっています。具体的にどういった薬が用いられるかは、あなたの片頭痛の状況をふまえて医師が決定します。そのため、問診の際は細部にわたる情報を医師に伝える必要があるでしょう。