繊維化することで肝臓の機能が低下
そして肝臓が傷を負う原因は様々です。それこそアルコールの大量摂取によっても肝臓は傷つくので、傷つき→再生を繰り返すと次第に肝硬変が進行していきます。
そして肝硬変をそのまま放置した生活を続けると、最終的に肝不全となり、肝臓の機能がゼロに状態になる恐れもあります。
このように肝硬変は日常的な原因によって起こるものでありながら、最終的には命を脅かす恐ろしい病なのです。
あなたも肝硬変の特徴を知り、普段の生活を整えて対応していきましょう。
肝炎が続くと肝硬変が進む
肝硬変はすでに肝臓が繊維化した状態を指すため、そこに至る前段階が存在します。
それが肝炎です。
肝炎とは、肝臓に炎症が起きた状態であり、日常的に存在する様々な原因で引き起こされます。
たとえばB型肝炎やC型肝炎はウイルスにより起こります。
それに対して、アルコール性のものは日常的にお酒を摂取しすぎていることが原因で起こります。
このようにして肝臓に炎症が起こると、肝臓は炎症を修復します。
これは人体に備わった自然な働きです。しかし何度も傷を修復しているうちに肝臓はたんぱく質で覆われ、かさぶた状になっていきます。
これが肝硬変の状態です。
肝硬変は合併症が怖い
肝硬変はそれ自体で肝不全につながる恐れがあり怖い病気ですが、同様にして注意しなければならないのが合併症です。
肝硬変の合併症には以下のようなものがあります。
- 食道静脈瘤
- 肝性脳症
- 腹水
肝臓はアルコールの分解だけでなく、様々な機能を有しています。
それらの機能が害されることで、肝臓のみならず体の様々な部分に悪影響が起きてしまうのです。
たとえば肝臓にはアンモニアを無毒化する機能がありますが、肝硬変によりその機能が低下すると無毒化されないアンモニアが血液中に溜まり脳にまで影響を与える場合があります。
それが肝性脳症です。
あなたが普段からアルコールを大量に摂取する生活を送っているならば、第一に注意すべきが肝硬変かもしれません。肝硬変は肝臓の機能を低下させますが、肝臓が様々な機能を有していることからその影響は体全体に広がっていきます。
そして最終的に肝不全にまで達すると、ときには命を脅かすような合併症を引き起こします。あなたが肝臓に負担のかかる生活を続けているならば、一度立ち止まって生活を見直す必要があるでしょう。