最悪の場合は開胸手術
大動脈解離が起きると、動脈が非常に破れやすくなり、また体の様々な部位に血液不足が起こります。
そして突然に気絶することもあり、またふとしたことで大動脈が破れて大出血を起こします。
つまり大動脈解離は死の隣にある恐ろしい病気なのです。
大動脈解離は突然に起こるところにも恐ろしさがあります。
何の前触れもなく胸や背中に耐えがたい激痛が発生するわけです。
こうした大動脈解離は早急に専門医の診察を受けて、治療に着手すべきです。
そして大動脈解離の治療方法には開胸手術を必要とする大掛かりなものと、血圧を下げる薬を使った比較的簡単なものがあります。
それぞれの治療方法の特徴を知り、大動脈解離に備えてください。
最悪の場合は開胸手術
大動脈解離では大動脈に破れや剥がれが起きています。
そのため通常は内幕の中を通っている血液が中膜と外膜の間に入り込んでしまい、そこに大動脈瘤ができたり、ついには血管が破れて体の中で大出血が起きたりします。
このように危険な状態にある大動脈解離の場合は、緊急手術が必要となるケースがあります。
その際は胸を開き、解離が起きた大動脈の部位を人工血管に置き換えていきます。
一度解離が起きた血管をもとに戻すことは非常に難しく、またリスキーであるため人工血管を使わざるを得ないのです。
こうした開胸手術は大動脈のどの部位を人工血管に置き換えるかにより費用が異なりますが、数十万円は必要となるでしょう。
また入院も必要となります。
軽症の場合は薬物治療
このように大動脈解離では緊急手術が行われることもありますが、軽症の場合は血圧を下げる薬を用いた治療が行われます。
また大動脈解離による痛みを和らげる治療も行われます。
しかし軽症の場合であっても、油断は禁物です。
それは血管の破れが急激に広がるケースがあるためです。
そのような場合は、やはり緊急手術を利用して人工血管に置き換えていきます。
あなたが大動脈解離と診断された場合は、定期的な検査を用いて経過を慎重に見守ってください。
以上のように、大動脈解離の治療は緊急の場合は開胸手術が行われます。一方で軽症の場合は、薬物治療を用いて経過を見る場合がありますが、大動脈解離が突発的に広がる恐れのあるものであるため、油断はできません。専門医のもとで経過をみつつ、万が一の場合に対処していく必要があります。