様々な障害を含む不安障害
ストレスやプレッシャーの強い現代社会においては、精神をすり減らす人が多く、それが不安障害という形で一つの病を構成するに至ったのです。
ただし不安障害についての正確な理解は未だ広く浸透しているわけではありません。
不安障害は誰でも発症する恐れのある病であるため、正しい知識を持っておくことはあなたの身を守ることに繋がります。
不安障害は総称
不安障害は独自の病気を構成する名称ではなく、あくまで複数の精神疾患の総称となります。
そのため不安障害の分類には以下のものがあります。
- パニック障害
- 恐怖症
- 強迫性障害
- 外傷後ストレス障害
- 急性ストレス障害
- 全般性不安障害
- 一般身体疾患による不安障害
- 物質誘発性不安障害
- 特定不能の不安障害
このようにパニック障害や特定のものに恐怖を覚える恐怖症も不安障害に分類されるのです。
いずれも精神面における不安を症状の一つとする点に特徴があります。
これらは精神の病であるため、時には軽く見られることも少なくありません。
しかし重篤なものになると日常生活を送ることも難しくなる恐れがあるため、注意が必要です。
数が増えている不安障害
これは当然のことですが、病が認知されるにしたがって不安障害の患者数も増えてきています。
現代では、生涯において何らかの形で不安障害を発症したことがある人は、10人に1人程度といわれています。
不安障害自体が様々な精神疾患を内包するものなので、自然と発症経験者も多くなるのですね。
また不安障害の中の一つであるパニック障害は女性が男性の2.5倍発症するというデータがあります。
その他の不安障害も基本的には男性よりも女性に多くなります。
そして、18歳から60歳までの発症率はそれほど変わりませんが、60歳以上になると発症しにくくなります。
このように不安障害は男女で発症率に差があるものであり、高齢になると発症しにくくなるものです。
さらに不安障害を発症した患者は、一つの症状ではなく複数の症状を経験することが多い点にも特徴があります。
以上のように、不安障害は不安を症状の一つとする精神疾患の総称であり、現代の病ということができます。今後も不安障害を経験する人は一定数存在し続けることが予想されるため、あなたも一定の知識を得ておきましょう。そうすることで、いざというときに迅速な対処をすることができるようになります。