ぎっくり腰について:原因、対処法、再発予防
ぎっくり腰になった際の対処法や予防策について詳しくご説明します。ぎっくり腰は急性期から対処を始めることが大切です。
急性期の対処法
ぎっくり腰になった当日から翌日くらいまでを急性期といいます。この期間は痛みが強く、患部の炎症が高まっています。急性期では以下の対処法が役立ちます。
- 安静にする: 無理せず安静にしましょう。腰に負担がかからないような楽な姿勢を取ることが大切です。例えば、「腰を軽く曲げて横向きに寝る」などが良いでしょう。
- 冷やす: 患部に氷枕をあてるなどして冷やすのも効果的です。冷却は炎症を抑える助けになります。
- 積極的に動く: 翌日以降、痛みが弱まってきたら積極的に動くことが大切です。この段階から動くことで治りが早くなり、慢性化を防げる可能性が高まります。
- 痛み止めの薬: 痛みが強い場合は痛み止めの薬を使ってもかまいません。痛みを感じすぎることは慢性化につながる恐れがありますが、適切に痛みを軽減することは大切です。ただし、長期の服用は副作用の恐れがあるため、注意が必要です。
- コルセットの使用: 痛みが強いときにはコルセットを使うことも選択肢の一つですが、痛みがなくなってからもコルセットに頼りすぎるのは避けましょう。長期間の使用は筋力衰えの原因となり、腰痛の再発につながる可能性があります。期間を限定して使用しましょう。
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰には主に4つのタイプがあります。それぞれの原因と対策について詳しく見ていきましょう。
筋肉性のぎっくり腰: 体の表面にある脊柱起立筋を使い過ぎて負担がかかり、炎症を起こすことがあります。このタイプのぎっくり腰を予防するには、インナーマッスルを鍛えることが有効です。
椎間板ヘルニアによるぎっくり腰: 椎間板が原因で炎症を起こすタイプです。椎間板ヘルニアの場合、専門医の治療が必要となることがあります。
変形性脊椎症によるぎっくり腰: 脊椎が変形していることが原因です。椎間関節が炎症を起こすこともあります。この場合も専門医の診察が必要です。
仙腸関節によるぎっくり腰: 骨盤を形成する仙腸関節が原因です。仙腸関節の炎症を予防するためには、姿勢や運動に注意が必要です。
インナーマッスルのエクササイズ
どのタイプのぎっくり腰にも有効な基本のエクササイズが「ドローイン」です。以下の手順で行います。
- ひざを立てて仰向けに寝る。
- 息を吐きながら、おへそを引き込むようにして、おなかに軽く力を入れる。
- 腰骨の少し上を触って硬くなっていたら、それは腹横筋が働いています。おへそ付近が丸く膨らんでいたら、表面の筋肉が働いています。
- 腹横筋が働いているときは、お腹が平らになります。お尻の穴を閉じたり、尿意を我慢する意識で力を入れるのがコツです。
バックブリッジの挑戦
ぎっくり腰の痛みがおさまったら、バックブリッジのエクササイズに挑戦しましょう。以下の手順で行います。
- 仰向けに寝る。
- 肩と腰、ひざまで一直線になるようにお尻を上げる。この姿勢を20秒間キープします。
- 余裕がある場合、片脚を上げても挑戦してみましょう。脚を変える際には骨盤が左右に傾かないように注意しましょう。
再発予防
ぎっくり腰を経験した後、再発を予防するために以下の4つのポイントに注意しましょう。
- 無理な姿勢を避ける: 腰に負担がかかるような姿勢を避けましょう。特に前かがみの姿勢は注意が必要です。
- ストレスを軽減する: ストレスが続くと痛みに敏感になります。ストレスを軽減するために好きな音楽や食べ物を楽しむことが大切です。
- 肥満を防ぐ: 肥満は腰に負担をかける原因となります。適度な運動とバランスの取れた食事を心がけましょう。
- 適度な運動を行う: 痛みがなくなってからも体を動かすことは大切です。腰をいたわるという意味で効果が期待されます。
健康な腰を保つために、ぎっくり腰についての知識を活用し、適切なケアを行いましょう。再発を防ぐために生活習慣に気をつけ、健康な腰を維持しましょう。
まとめぎっくり腰は急性期から適切な対処を始めることが大切です。急性期では安静にし、冷やすなどの処置が効果的です。痛みがおさまったら適切なエクササイズを行い、インナーマッスルを鍛えることが予防に役立ちます。再発を防ぐために無理な姿勢を避け、ストレスを軽減し、肥満を防ぎ、適度な運動を続けることが大切です。ぎっくり腰についての知識を活用し、健康な腰を保ちましょう。